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稲盛哲学を再認識する


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エキサイトニュースで、
私が開業を考えるきっかけを与えて下さった稲盛和夫さんの記事が掲載されてたので、一部割愛して転記しました。


自分の理想に対しての想いを、より強烈に意識して、どうしても、どんなことがあっても実現する、
四六時中考えながら信念に昇華せねばならないことを再認識しました。

そこから、願望、目標を達成するための創意工夫と努力が生まれてくる。
大事なことは、心の奥底に不動の信念を持ち続けること。
信念があれば、悪条件を乗り越えてやっていこうという気持ちになれる。

かねてから稲盛さんが仰ってた、
「夢をカラーの動画で脳裏で再生できるまで突き詰めて練る」ということに対して、
執念や努力が薄れていました。
どんな服を置くか、カフェのスタイルやメニューの具体化とか、全然煮詰めていませんね。
猛省して、意識をそちらに集中します。


~以下、記事の抜粋~

実際、景気とは、よくなったり、悪くなったりと循環していくものだ。
だからこそ、経営者がリーダーシップを発揮して、高い目標を立て、強烈な意志で業績を改善、従業員の給与も上げないといけない
それは、国家においての成長戦略、家計においてもたゆまない努力の必要性を強調するものであろう。


稲盛氏は「そこで大切なのが、リーダーが組織をどうしたいのかという思いです。
どんな規模の企業であっても、もっと立派な会社にしたい。
あるいは、オンリーワンの技術開発に成功して、売上高も利益も増やしたいと考えます。
そうした“思い”が一番大切なのです。
人類の歴史を振り返っても、近代文明における進歩・発展は、人がふっと頭に浮かんだ思いからはじまっている。
例えば『もっと便利なものを発明したい』とか『誰よりも裕福になりたい』といった思いを実現するために努力したからにほかなりません」と話す。


かつて稲盛氏は、パナソニック創業者・松下幸之助氏の「ダム式経営」の講演を直接聞いたことがあるという。
そのとき松下氏は「好景気だからといって、流れのままに経営するのではなく、景気が悪くなるときに備えて資金を蓄える。
ダムが水を貯め流量を安定させるような経営をすべきだ」と語った。
聴衆の一人が「ダム式経営の大切さはわかるが、そのやり方がわからないから困っている」として、そのやり方を尋ねると、
幸之助氏は「まず、ダムをつくろうと思わんとあきまへんなあ」と答えたのである。
具体的なノウハウを期待していた聴衆の多くは落胆し、失笑したが、
稲盛氏はそのとき、一途に思い続けることの重要性を理解し、強い衝撃を受けたのだった。


■悪条件に打ち克つ、すさまじい信念

例えば、いま自分が年収300万円のお父さんだったら、一体どのような思いを持てばいいのだろうか。
現在の境遇に満足せず、さらに高い収入を目指すのなら、
稲盛氏は、潜在意識に透徹するほどの強烈な、すさまじいまでの思いを持ち、その目標を達成するための努力をしなければならないという。

つまり『こうなればいいのに……』といった弱々しい希望ではなく、
より力強く『どうしても、どんなことがあっても1000万円を稼げるビジネスマンになるのだ』という強烈な思いでなくてはならない。
寝ても覚めても、いつもそのことを考えているようでなければいけないのだ。

さらに稲盛氏は、“思い”を“信念”まで高めることの重要性を説く。
そうすることによって、社会情勢や経済状況がいかに難しい局面にあっても、願望、目標を達成するための創意工夫と努力が生まれてくるからだ。

つまり、ビジネスマンにも家庭人にとっても大事なことは、心の奥底に不動の信念を持ち続けることなのだ。
信念は思いよりワンランク上の、非常に強いパワーがあるから、
もしも「状況は我に利あらず」という逆風の場面でも、挫けることなく勇気を奮い起こすことができると稲盛氏は言う。

「残念ながら、最近の経営者はそのことを、あまり重要視しているようには見えません。
何かというと『為替の変動で苦しい』とか『マーケットが冷え込んでいて』などという言い訳が先。
うまくいかない条件を並べることは簡単ですが、そう思うことが、自分自身を、そして会社を低迷させている元なのです。
信念があれば、悪条件を乗り越えてやっていこうという気持ちになれるのです


■盛和塾の経営問答で鍛えられる


とはいえ、中小企業といえども、一城の主である経営者には、
素晴らしい会社にして社員に幸せになってもらいたいというトップとしての信念がなければならない。
いま稲盛氏は、そうした塾生に対して、ユニクロを運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長を例に次のように語る。

「彼は、売上高1兆円をめざして、積極的に海外戦略を進めました。
いろいろな問題はあったでしょうが、起業家精神を持ち続けて、具体的な方法論を考えることでその目標をクリア。
いうまでもなく柳井さんが、トップとして信念を持ち続けた結果といっていいでしょう」

ただ、そうはいっても自分一人だけでは成果は期待できない。
自分だけではなく、組織・チームのメンバー一人ひとりとも信念を共有し、一緒になって考え、行動したとき、知恵も湧き、集団は目的に向かって動き出す。


■チームのメンバーと意識を共有する

京セラにしてもそうだった。大学を卒業後、一介の技術者として松風工業という碍が いし子を製造する会社に就職した稲盛氏は、
当時まったく新しい分野だったファインセラミックスの開発を担当する。
一心不乱に研究に打ち込んだ結果、事業化に成功。
その後、出資者の支援を受け京セラを創業した。59年、27歳のときである。

「私の家が裕福で資産があり、それを元手に会社を設立したのであれば、オーナーとして余裕のある経営ができたでしょうが、
お金もなく、実務経験もありません。黒字化は緊急課題だったのです。
幸い、全員で必死の努力を重ねた結果、初年度から黒字決算になりました」

ところが創業3年目に、前の年に採用した高卒社員11人が、待遇改善を要求してきた。
三日三晩話し合い、最後は納得を得たのだが、その経験を通して気づいたのは、
社員と心を合わせるためにも、社員が「ここに入ってよかった。将来の生活も安定する」と思える会社にしなければならないということだった。
そこから「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」という京セラの経営理念が生まれた。

稲盛氏は「それを実現するには、どうしても高収益体質の企業にしなければなりません。
私は、経営を学んでいく過程で、会計が現代経営の中枢と考えるようになりました。
会社を長期的に発展させるためには、財務状況の実態を正確に把握されなければならないと気づいたのです」と述懐する。

やがてこれが、あの有名な「京セラ会計学」に昇華していく。
それは、「人間として何が正しいかで判断する」という京セラの経営哲学に基づいた管理会計だ。
振り返ってみれば、日本の社会は80年代からはじまったバブル経済の熱狂に踊らされた企業の経営者が過剰な投資に走り、
個人も財テクなどでアブク銭を追いかけた。
しかし、バブルは崩壊し、その後はデフレスパイラルがはじまり、企業業績は低迷し、貧富の差も拡大してしまった。

そんななか、バブル経済の熱狂に流されず、一代で京セラを世界的な会社に育て上げた稲盛氏の生きざまと経営術はクローズアップされたのだ。
京セラの経営理念と会計手法は、私が仕事や経営について、またお金の使い方について自問自答するなかで生まれてきたものです。
いわば、実践を通して得た経営哲学であり、その基本は『人間としてこういう生き方が正しいと思う』ことをまとめたものです。
この考え方は、2000年に発足したKDDI、10年に引き受けた日本航空(JAL)の再建にも生かされています」

■ずさんな経営を改め高収益体質に変える
実際、JALの再建に当たっては、親方日の丸そのもののずさんな経営体質にメスを入れた。
会計を知ることは企業経営の基本であるとして、月々の決算を求めたところ、最初は数カ月前の決算がやっと出てくる始末だった。
そこで管理会計システムを改め、詳細な部門別収支が翌月にわかるようにした。
同時に、稲盛氏は、社員の意識改革にも取り組んだ。
運行、客室、整備など、それぞれの現場を足しげく回り、官僚的な社風を変えていった。

こうして社員は自分たちの手でJALを再建していくことができ、奇跡的な業績回復につながったのである。
経営破綻後、わずか2年7カ月で再上場を果たしたのは衆知の事実だ。

お客様にとって、社員にとって、本当によい企業であるためには高収益体質の企業であらねばならない。
ずさんな経営体質ではいずれ赤字を垂れ流し、社員を苦しめるだろう。それは家計においても同じことなのだ。

事実、稲盛氏は企業経営におけるお金の哲学を実生活でも体現している。
1兆円規模の会計を扱う一方で、会食の弁当の原価に目を光らせる。
経営の神様と呼ばれる稲盛氏の公私両面から正しいお金の使い方を学ぼう。

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by hinomarufighter | 2015-05-18 07:01 | 再就職・開業準備